バイアグラ難民…第2選択肢に「陰茎海綿体注射」
ED(勃起障害)を治したいのにバイアグラなどの内服薬(PDE5阻害薬)が使え
ない、または効かない人たちのことを「バイアグラ難民」と呼ぶのは、東京・有楽町
にある「タザキクリニック」の田崎功院長。
同院は、そのバイアグラ難民を対象に、ガイドラインでも第2選択肢に挙げられてい
る陰茎に血管拡張剤を注射する『陰茎海綿体注射』を専門に行っている施設だ。
ED治療薬が使えないケースでは、心臓病やニトロなどの薬物服用、管理の悪い低・
高血圧、重度の肝機能障害など。効かないケースでは、糖尿病や動脈硬化などの難治
性ED、重度の腎障害や常用薬との相性で高容量が不可、がんなどによる骨盤内の手
術や脊髄損傷で陰部神経の一部を切断しているなど。ED治療受診者全体の約30%
は無効症例といわれる。
「その割合は高齢になるほど高くなる。こうなると注射しか手がなく、あきらめてし
まっている人が多いのが現状です」
「注射までして…」と思うが、海外では内服薬の登場以前から、陰茎海綿体の『自己
注射療法』が普及していて世界約80カ国で認可されている。日本では医師の管理・
責任の元で行われていて、自由診療(自費)扱いだ。
注射する場所は陰茎の根元から1センチ付近。本来、ある程度の痛みは生じるが、田
崎院長は独自の薬の調合で痛みのない注射法を実現させている。
「痛みは薬剤のペーハー(水素イオン濃度)や浸透圧、針の太さなどが関係する。薬
剤は数種類を組み合わせ、内容や使用量は個々の患者の状態に合わせて変わってくる
。1回の薬剤量はごく少量(平均0.1−0.5cc)で効果は抜群。痛みはほとん
どありません」
5分後には性欲があるなしに関係なく、ムクムクと勃起。開業11年目で新規患者約
1000人にのぼり、有効率97−98%。ほとんどが1回目で挿入可能になるとい
う。
「30代以上対象で最も多いのは50−60代。最高齢92歳の患者さんもいます」
と田崎院長。
初診(薬剤内容を設定するテスト含め)、注射15回分で13万円。ちょっと高額だ
が、生涯現役、夢ではなさそうだ。
北斗鍼灸院HP