診療報酬不正、旧厚生省OBに実刑判決 横浜地裁

診療報酬不正、旧厚生省OBに実刑判決 横浜地裁

横浜市の美容形成外科「菅谷クリニック」(現サニークリニック)による診療報酬の
不正請求事件で、詐欺罪に問われた旧厚生省の元医療指導監査官で医師の菅谷良男被
告(59)に対する判決公判が24日、横浜地裁であった。吉田勝栄裁判官は「医師
としての職業倫理がすり減っており刑事責任は相当に重い」として懲役2年(求刑懲
役4年)の実刑判決を言い渡した。菅谷被告は即日控訴した。

菅谷被告はクリニックを運営する医療法人「天道会」の理事長で、公判では起訴内容
を否認し無罪を主張。皮膚の伸縮が失われて運動制限が起こる「瘢痕拘縮(はんこん
こうしゅく)」と呼ばれる状態が患者の皮膚にあったかが主な争点だった。

検察側は「瘢痕拘縮は存在せず、カルテの改ざんをしていた」と指摘。弁護側は「瘢
痕拘縮は存在していた。リスクを冒してまで不正請求をする動機がない」などと反論
していた。判決は各患者の症状を検証し「治療の必要がなかったことは明らかで欺罔
(ぎもう)行為が成立する」と結論付けた。判決は神奈川社会保険事務局の責任にも
触れ「指導監査機能が有効に機能していれば、不正が未然に防止できたとも考えられ
る」と指摘した。

判決によると、菅谷被告は02年4月〜06年9月、入れ墨除去のため同クリニック
を受診した男女6人に対し、健康保険が適用されないレーザー照射をしただけにもか
かわらず、瘢痕拘縮という虚偽の病名を診断。手術したように装って神奈川県社会保
険診療報酬支払基金に診療報酬を請求し、計約280万円をだまし取ったとされる。

菅谷被告は87年10月〜89年3月、旧厚生省の医療指導監査官として保険請求の
監査や適正化指導を行う立場にあった。



Posted by バット. at 2009年09月24日17:50

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